今回、地元鉄の案内によりエストニアのオイルシェールラインを撮影した。
自分ではまず発見できない場所なので、現地鉄の力は絶大だ。
鉄道はオイルシェール田(炭田的な)、発電所(Narva Power Plants)を結んでおり、また本線を経由して化学コンビナートも結んでいる。
Oil Shaleについて
エストニアのOil Shaleは歴史が古い。
Oil shale in Estonia – Wikipedia
1916 年 6 月、ロシアの地質学者ニコライ ポグレボフは、パヴァンドゥで最初のトンのオイル シェールの採掘を監督したとのこと
世界のオイル シェール鉱床の 1% を占めている。
エストニアの電力発電の半分を占めている。
中国に次いで2番目のシェールオイル生産国。
僕も行くまで知らなかったが、エストニアでは一大産業だそうだ。
地層はオルビドス記に堆積したもの。
エストニアで取れるオイルシェールはKukersite と言うそうだ。
会社 ENEFIT
エネフィットはリガに本社がある。現在はこの会社が運営。2021年に以下の会社を吸収した。
Enefit Kaevandused – Wikipedia
Wikiによると1945年から2021年までは、今回訪問するJohviに本社を持つEnefit Kaevandusedという会社だった。就業者数 は3,150人(2009年)
オイルシェールの運搬が主な事業で、エストニアの国営エネルギー会社であるEesti Energiaの子会社。
生産したオイルシェールは、エストニア北東部のオイル シェール火力発電所「Narva Power Plants」の燃料として使用する。
車両について
車番が横にのみ書かれているため、特定できない物が多いが、判別できるものは車番を書いた。
ソ連製TEM2かTEM2Uかロシア製TEM17が使われている。
今回僕は撮れなかったがТЭМ18-192 — Photo — RailGallery こういうのもある。
TEM18は、TEM2より新しく、2000年代に生産されている。というか僕はパット見見分けられない。
撮影記
タリン始発の列車でタパ TAPA に行き、そこから車に乗った。トヨタ・アベンシスだった。
当日は(2022年9月11日)はエストニアでは激レアの全日にわたって晴天であり、大量のVを生成で来た。
名称不明の貨物駅
Jõhvi という駅(旅客)から南東に5kmにある貨物駅。このオイルシェールラインの車両区?たぶん。
塔登り鉄に挑戦。3人の現地鉄の中で一番ベテランっぽいひとが登っていったので僕も真似した。
普通に危険である。
なお、セキュリティがやってきた笑
59.315800,27.455200
9時59分
逆光だけど直線
森の中の踏切にて
現地鉄は順光とか気にしない。
撮ってみると前照灯が目立ってかっこいい
59.295500,27.454200
時間 11時
バリ順
1つ上と全く同じ踏切で30分待つと列車がやってきた
完全にバリ順きたぜ。イポンスキーらしいカット。
59.295600,27.454300
時間 11:33
牽引期は、
Voroshilovgrad Octoberrevolution Locomotive works ソビエト 1977年製である。
バラストのようなものを運ぶ
ふだんはシェールオイルの燃料のもととなる土を運ぶがこのときだけバラストを運んできた。
59.321600,27.521100
時間12:13
Train in the beautiful forest
木の中を走る
59.337700,27.697600
時間 14時10分
俯瞰撮影地
上の森の中を走る写真の右に小山がある。その山を登ると俯瞰できる。
場所は上とほぼ同じ。
59.338000,27.697000
14時40分
この一帯は廃墟があるSirgala küla, Viivikonna という村で、廃墟と一緒に撮影した。(Ida-Viru County)
爆煙
こちらはソ連製TEM2でなくTEM18というロシア製である。煙を吐き出し力強く走る。
59.294500,27.804600
時間 15:08
この列車が通過したとき、現地鉄がおお~~と言っていたので、バリ順とかよりもこういった爆炎が出る姿が好きらしい。確かに僕も無理に構図や光線に凝るより、こういう瞬間を撮った方が良い気がしてきた。まぁイポンスキーカットマニアだから難しいけど。
この後、追っかけ撮影で同車両を一か所踏切で撮ったが、線路の反対側は順光でベストポジなのに、撮ったらすぐ車で行くからと側面陰になる側で撮った奴は微妙に気に食わないのでボツ (というかこの専用線はかなり遅いので、そんな焦っても意味ないけど僕はついてきてるだけなので仕方ない)
コンビナートを突っ切る
59.335700,27.661700
時間 15:39
このあと、
Vaivara 駅を発車するTEMを廃橋から撮ったが気に食わないのでボツ
化学コンビナート Chemical factory C30-M
+372 337 5040
工場内スイッチャーである水色の機関車と貨車を撮った。
しかし警備員(ロシア語オンリー)がやってきて工場内を撮るのはやめろと言われた。
森の中なら良いという事らしいので一同は200から300mくらい南に移動
森の中を走るスイッチャーを撮ったが、あまりにも左右に余裕がなくボツ。タンク牽引シーンは上手く撮れず残念。
C30-M 1558 という車輛。GE C30-7 というアメロコからメインフレームと台車を流用し作られたとのことだが、マジですか…
Operail C30-M 1558 / Maardu — Trainspo
この日は上記のC30-M(水色スイッチャー)で大体終了となった。
ТГМの廃車体
オマケでТГМの廃車体を案内してくれた。
59.353900,26.933600
18:30
手前の緑と、奥の水色は型番が外されているため、形式名は不明である。
真ん中のくすんだ水色はтгм 1862と書いてあるが、トレピクで探しても不明(そもそもтгм5なのか7なのか解らん)
おわりに
1日で多くの戦果があった。地元鉄のおかげだ。
エストニアにしては超貴重な全日晴天であり、このシェールオイル線で生成できるVはほぼ撮ったと思う。
しかし化学工場のスイッチャーまで撮るとは凄いな。
ありがたいことだが、ある意味ネタが少ないという事…
Estonian railways are boreing と自虐していたので、確かにその自覚はあるらしい (エストニアにはトレインスポッターが12人しかいないらしい。あくまで彼談だが)
というかあんな廃車体やらスイッチャーなんてどうやって知ったんだ、、やはり地元パワー。
同じことを繰り返すけど、地元鉄、凄いな。マジで。
参考
トレピクの作例 雪原カット:
ТЭМ2-5609 — Photo — RailGallery
現地鉄が、ここのステッカーをくれたが、彼が自作したステッカーだった。エストニアの鉄道インフラ会社らしい(よくわかってない)
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